映画感想文『国宝』
映画『国宝』を観てきました。
大ヒット上映中の映画で絶対映画館で観ようと思っていたのですが、少し客足が落ち着いてから行きたかったので公開から2ヶ月経ち、やっとレイトショーで観に行ってきました。それでもまだほぼ満席になる時間帯もあるのでびっくりしました。
上映時間が約3時間と映画の中では長いので観に行くハードルが他よりも高い気がしていましたが、映画が始まるとエンドロールまであっという間の3時間でした。そう感じるくらい物語に引き込まれてしまいました。
また、公開から94日間の2025年9月7日時点で興行収入133億円を突破しました。さらに第98回米国アカデミー賞国際長編映画賞の日本代表作品に決定、来年2026年には北米公開も決定していますが納得の作品です。
個人的に邦画の中でもトップで好きになった本作品なのですが、原作の小説も気になったので今度読んでみようと思っています。原作と映画の違いやカットされた部分もあると思うので、映画と小説どちらも楽しみたいです。
※映画の内容に触れているのでまだ観ていない方はご注意ください

あらすじ
後に国の宝となる男は、任侠の一門に生まれた。 抗争によって父を亡くした喜久雄(吉沢亮)は、上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎(渡辺謙)に引き取られ、歌舞伎の世界へ飛び込む。 そこで、半二郎の実の息子として、生まれながらに将来を約束された御曹司・俊介(横浜流星)と出会う。 正反対の血筋を受け継ぎ、生い立ちも才能も異なる二人はライバルとして互いに高め合い、芸に青春をささげていくのだが、多くの出会いと別れが運命の歯車を狂わせてゆく...。 血筋と才能、歓喜と絶望、信頼と裏切り。 そのもがき苦しむ壮絶な人生の先にある“感涙”と“熱狂”。 「歌舞伎」という誰も見たことのない禁断の世界で、激動の時代を生き抜きながら、世界でただひとりの存在へ―― 。
予告編
映画情報
タイトル:『国宝』
監督:李 相日
出演:吉沢亮、横浜流星、高畑充希、寺島しのぶ、森七菜、三浦貴大、見上愛
公開日:2025年6月6日
上映時間:175分
配給:東宝
感想
壮大で残酷な歌舞伎の世界を描く
この映画は歌舞伎の世界が舞台になっているのですが、私は歌舞伎について全く知識がなかったため裏側がどのようなものになっているのかこれまで知りませんでした。ですが、この映画を観て歌舞伎の世界はここまで残酷で厳しいのかと感じてしまいました。物語はフィクションなので実際の歌舞伎と同じだと思ってしまうのは良くないことなので、作品内で描かれていることはあくまでも歌舞伎を題材として作られた全く別の世界の物語と認識して、現実の歌舞伎とは切り離して観た方が良いと感じました。
その中でも作品を観て感じたことは、歌舞伎に関わらず表舞台の第一線で活躍するには並大抵の努力ではできないということです。
抗争で父を亡くした喜久雄(吉沢亮)は上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎(渡辺謙)に引き取られたことで歌舞伎の世界へ足を踏み入れることになります。その半二郎の実の息子の俊介(横浜流星)とライバルのような関係で物語は描かれていくのですが、歌舞伎の世界では「血縁」がとても重んじられているようで、本作の大きなテーマの一つでもあります。半二郎の息子の俊介は、いわば、生まれた瞬間から将来を約束されたことになります。
そこに血筋のない喜久雄が来ることになり、2人の最初の出会いから徐々にお互いの関係に変化が現れてくるのですが、その辺りもとてもリアルに細かく描かれているので全然3時間でも足りないくらい無駄なシーンがなかったです。。
俳優の演技力に引き込まれる
映画の中で実際に歌舞伎を舞台上で演じるシーンが何度かあったのですが圧巻でした。映像が美しくあの時は無心でただただスクリーンを見つめていました。これまで断片的に歌舞伎を映像で見たことしかなかったのですが、実際に生で見てみたいと思うほどに引き込まれてしまう何かがありました。
観る前まで吉沢亮と横浜流星のイケメンコンビで観客を引きつけようとしているのかなと思ってしまった自分に怒りを覚えます。
血筋のない喜久雄を演じた吉沢亮。
そんな環境にどこかコンプレックスを持ちつつも自分のためなら誰にでも非情になることができる、冷酷な一面を見せる彼の演技には震えました。映画内では周りから見たら嫌いになってしまうくらいの行動をしているのですが、結局はそういう人が結果を出して成功者になるのかなとも見ていて思ってしまいました。
将来を約束されている俊介を演じた横浜流星。
喜久雄とは対照的に何事にも自分の感情を表に出すタイプなのですがどこか憎めない、そんな風に感じました。血筋のない喜久雄と比較されることで劣等感を覚えて喜久雄を突き放してしまったり、思い通りにいかないこともありましたが、感情の起伏が激しい演技は素晴らしかったです。
歌舞伎のシーンはもちろんのこと、俳優陣の演技力で映画の世界に引き込まれました。アクション映画のような派手なシーンや大掛かりなセットもなく、脚本・演技力だけで勝負しているような気がしました。
また、吉沢亮と横浜流星2人の少年時代を演じた黒川想矢、越山敬達の演技に圧倒されました。おそらく今後多くの作品に出演することになると思うのでこれからもチェックしていきたいと思います。
本作には濡れ場シーンがあったけどあれは必要だったのかなーと少し感じてしまいました。そこまで過激ではないのですがそこだけ気になりました。すみません。。
まとめ
3時間あっという間でした!
ここまで美しい映画があるのかと感じました。そしてとにかく吉沢亮と横浜流星のコンビが最高でした。これまで歌舞伎について触れる機会がありませんでしたが、この映画をきっかけに歌舞伎のことをもっと知ってみたいと思えました。
あと原作の小説も読んで映画との違いを楽しもうと思います。
映画感想文『アイム・スティル・ヒア』
映画『アイム・スティル・ヒア』観ました。
本作品は1970年代、軍事政権下のブラジルで起きた幸せな家族を襲った悲劇と女性の苦悩を実話を基に描いた作品です。
第97回アカデミー賞でブラジル映画で初となる国際長編映画賞を受賞し、主演女優賞、作品賞にもノミネートされました。

あらすじ
1970年代、軍事独裁政権が支配するブラジル。元国会議員ルーベンス・パイヴァとその妻エウニセは、5人の子どもたちと共にリオデジャネイロで穏やかな暮らしを送っていた。しかしスイス大使誘拐事件を機に空気は一変、軍の抑圧は市民へと雪崩のように押し寄せる。ある日、ルーベンスは軍に連行され、そのまま消息を絶つ。突然、夫を奪われたエウニセは、必死にその行方を追い続けるが、やがて彼女自身も軍に拘束され、過酷な尋問を受けることとなる。数日後に釈放されたものの、夫の消息は一切知らされなかった。沈黙と闘志の狭間で、それでも彼女は夫の名を呼び続けた――。自由を奪われ、絶望の淵に立たされながらも、エウニセの声はやがて、時代を揺るがす静かな力へと変わっていく。
予告編
映画情報
タイトル:『アイム・スティル・ヒア』(原題/英題:Ainda Estou Aqui/I'm Still Here)
監督:ウォルター・サレス
出演:フェルナンダ・トーレス、セルトン・メロ、フェルナンダ・モンテネグロ
公開日:2025年8月8日
上映時間:137分
配給:クロックワークス
感想
幸せな家族の日常
この映画は1970年代の軍事政権下のブラジルで起きた家族の物語を事実を基に描かれています。冒頭は5人の子供たちとリオデジャネイロで暮らしている家族の幸せな日常が流れていました。誰もが羨む絵に描いたような生活がそこにはありました。ビーチで優雅な時を過ごしたりビーチバレーをして思いっきり楽しむ子供たち、ホームパーティを開いてみんなと談笑する姿はとても眩しく映りました。こんなに幸せそうな家族の様子をたっぷりと最初に描いているのはこれから起きることとの対比であり、観客の感情を揺さぶるための構成になっていると感じました。事前に映画のあらすじを見てから鑑賞したので、これから夫が軍に逮捕されてしまうことは分かった上で観ていたので、冒頭からあのような家族のシーンを見るのは辛く、ずっとこの日常が続いてほしいと思いなながら観ていました。
1970年代のブラジルで起こっていた悲劇
冒頭の幸せな家族の様子から一転して夫のルーベンスが軍に連行されてからこの映画の様子は大きく変わっていきました。夫の行方を探していた妻エウニセも逮捕されてしまい、長きにわたって過酷な尋問、監禁を受けることになりますが、その後釈放されます。エウニセはどれだけ辛い尋問を受けようとも決して諦めるような表情、行動は見せませんでした。それこそがまさに映画が伝えたいメッセージなのだと思います。希望を捨てずに小さなことでも最後までやり切った先には明るい未来が待っている。そう感じました。
この時代のブラジルに何が起こっていたのか詳しくは知らなかったのですが、この映画を観て日本以外の国の政治や生活の歴史についてもっと知りたい、私たちは知らなければいけないと強く感じました。本作は、夫ルーベンスと妻エウニセの息子であるマルセロの回想録から着想を得たそうです。
1970年代のブラジルを舞台にした映画作品としてただ終わらせるのではなく、多くの人が過去起きていた悲劇を痛感して理解することが大事だと思います。そして2度と同じ事が起きてほしくないと思いました。
母と子の絆を描いた作品
この映画は、軍に連行された夫ルーベンスには焦点を当てておらず、妻エウニセの最後まで希望を捨てずに夫の行方を追いかけた姿に焦点を当てて描いています。そして本作で印象に残っているのは母と子供たちの絆です。夫が連行されてからはこれまでの日常が大きく変わってしまった家族を見ていて胸が苦しくなりました。どんな事が起きても最後まで子供たちには"母親"を全うするエウニセの姿には胸が打たれました。夫が連行されて帰ってこないまま過ごす中でも子供の前では決して弱い姿を見せない。これまでと変わらない愛情を捧げる。その姿が本作の魅力の1つだと思います。
特に印象に残ったシーンは、夫が連行されてから受けた取材で家族写真を撮る際に悲しそうな表情をしてほしいと記者から要求されるのですが、エウニセは子供たちに「みんな笑って」と言いました。これはエウニセができる社会に対しての抵抗を示していると思います。
まとめ
冒頭の家族のシーンが最後まで観客の感情を動かす要素となっている構成は素晴らしかったです。エウニセの行動が徐々に時代を大きく動かしていく。この映画は決して明るい内容ではなかったのですが、最後まで諦めない、希望を捨てなければ必ず良い方向へ進んでいくのではないかと勇気を貰える作品でもあります。
映画感想文『顔を捨てた男』新しい顔を手に入れた先に待っていたもの
こんにちは!
今回は映画『顔を捨てた男』の感想です。
「ミッドサマー」「ヘレディタリー/継承」などの映画でお馴染みのA24制作の作品ということで本作の情報が出てからずっと楽しみにしていました。A24らしい独特な世界観と観た後に何とも言えない感情になる素晴らしい作品でした。
今年のベスト映画と言ってもいいんじゃないでしょうか。それくらい面白く衝撃的でした。
本記事にはネタバレが含まれています

あらすじ
顔に極端な変形を持つ、俳優志望のエドワード。 隣人で劇作家を目指すイングリッドに惹かれながらも、自分の気持ちを閉じ込めて生きる彼はある日、 外見を劇的に変える過激な治療を受け、念願の“新しい顔”を手に入れる。 過去を捨て、別人として順風満帆な人生を歩み出した矢先、 目の前に現れたのは、かつての自分の「顔」に似たカリスマ性のある男オズワルドだった。 その出会いによって、エドワードの運命は想像もつかない方向へと猛烈に逆転していく───。
予告編
映画情報
タイトル:『顔を捨てた男』(原題または英題:A Different Man)
監督:アーロン・シンバーグ
出演:セバスチャン・スタン、レナーテ・レインスヴェ、アダム・ピアソン、マイケル・シャノン、
公開日:2025年7月11日
上映時間:112分
配給:ハピネットファントム・スタジオ
感想
昨今のルッキズムに対する強いメッセージ
本作品の大きなテーマの1つはルッキズム(外見至上主義)だと思う。顔に極端な変形を持つ男エドワードが治療で"新しい顔"を手に入れ、人生がどのように変わっていくのかを描いている。
ルッキズムとは外見や容姿でその人を判断したり差別したりする考え方のこと。ルッキズムという考え方自体は昔から存在していたのだろうけど、広く普及したのは比較的最近のことでSNSが普及した影響がかなり大きいと思う。言葉自体は1970年代のアメリカに起こった肥満による差別に対して抗議する「ファット・アクセプタンス運動」の中で生まれたらしい。
ルッキズムは悪いこと、見た目で判断してはいけない。なんて言うのは簡単なのだけどそう簡単にルッキズムをやめることは難しいと思う。
見た目もその人の能力の一部。と言われるように、どうしても初対面や第一印象は外見も見てしまう。
ただ、ルッキズムで差別やイジメを助長させるようなことはあってはいけないので、すぐになくならなくてもまずは少しずつ意識が変わっていけたらいいと思う。
本作はそんなルッキズムをブラックユーモアを効かせながら痛烈に風刺している。本当に外見が良ければ人生が上手くいくのだろうか。
これまでの上手くいかなかった人生から理想の顔を手に入れて、さらに名前も変えて全くの別人として生きていくことを決めた主人公エドワードがどのように変わっていくのかを描いている。顔が変わってからの人生では仕事も恋愛も順調で思い描いていた人生を送っている。外見が変わったことで物事が良い方向に進んでいくのはまさにルッキズムそのものだと思った。
理想を手に入れても本質は変わらない
治療によって理想の顔を手に入れたエドワード。順風満帆な人生を歩んでいた彼だが、あることをきっかけに徐々に気持ちの変化が現れる。それは昔の自分のように顔に変形を持つ男「オズワルド」の登場。彼はエドワードとは真逆の性格をしており周囲からも人気者で自分が好きだった女性とも仲良くなっていくのを目の当たりにする。そのような姿を見ていく内にオズワルドに対して嫉妬や劣等感を抱いていくことになる。
ここの面白いと思った部分が、せっかく顔も変わって一番のコンプレックスが解消されたと思ったのに、かつての自分と似た容姿の別の男はそれを何もマイナスだとは思っておらず、むしろ今の自分よりも充実した楽しそうな人生を送っていること。
「本当の自分とは何なのか」
エドワードの葛藤や違和感から徐々に彼自身の人生もおかしな方向に進んでいく。。
外見が変わっても内面までは変わらない。これは見た目だけに限った話ではないと思った。どれだけ取り繕っても本質が変わっていないといつか自分に返ってくる。そんな気がした。
実力派俳優の演技とアダム・ピアソンの魅力
主演のエドワードは「アベンジャーズ」シリーズ、「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」のセバスチャン・スタン。イングリッド役にはレナーテ・レインスヴェ。オズワルド役はアダム・ピアソンが演じる。
セバスチャン・スタンの顔に変形を持っていた時はどこか自信がなさそうで控えめな雰囲気を感じ取れて、新しい顔を手に入れてからはコンプレックスはなくなり自信が出てきたけど、オズワルドが現れてからの感情の変化のギャップの演技は素晴らしかった。
特殊メイクの影響で表情が分かりづらいのが少し残念なところだったが、顔が変わる前と後の演技で本当に別人のように見えた。
そしてもう1人印象に残っているのはオズワルドを演じたアダム・ピアソン。彼は神経線維腫症を患っており外見によるいじめを防止するための活動も行なっていた。実際に病気を抱えている俳優がこのような内容の作品に出演していることに一番驚いた。
まとめ
なかなか衝撃的な内容でしたが、「自分」とは何なのか色々と考えさせられる作品となっていました。そしてまだまだ観たことないA24作品が沢山あるのでこれからもっと観たいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございます!
映画感想文『入国審査』(ネタバレ注意)77分とは思えない満足感と疲労感
こんにちは!
今回は映画『入国審査』の感想です。
入国審査というワンシチュエーションで繰り広げられる、スリル満点の映画でした!!
公開前から話題になっており、監督の初長編作品になります。
本記事はネタバレが含まれています

あらすじ
移住のために、バルセロナからNYへと降り立った、ディエゴとエレナ。エレナがグリーンカードの抽選で移民ビザに当選、事実婚のパートナーであるディエゴと共に、憧れの新天地で幸せな暮らしを夢見ていた。ところが入国審査で状況は一転。パスポートを確認した職員になぜか別室へと連れて行かれる。「入国の目的は?」密室ではじまる問答無用の尋問。やがて、ある質問をきっかけにエレナはディエゴに疑念を抱き始める──。
予告編
映画情報
タイトル:『入国審査』(原題または英題:Upon Entry)
出演:アルベルト・アンマン、ブルーナ・クッシ、ベン・テンプル、ローラ・ゴメス
公開日:2025年8月1日
上映時間:77分
配給:松竹
感想
入国審査の怖さを体験した
77分の映画なのに最後まで観た後はそれ以上に疲労感・満足感がありました。映画のタイトル通り、ほぼ全部入国審査のシーンで物語は進んでいきます。入国審査で尋問を受けるのですが、そのやりとりがとてもリアルで観ているこちらまで同じように尋問を受けているかのように感じるくらいでした。
そんな質問までする必要あるの??って思うようなことまで細かく聞かれて、正直不快な気持ちになるレベルです。
早く終わってくれと本当に思っていました。
ディエゴとエレナもこの後に予定があるから早く終わらせたいのに、終わらない尋問とそもそもなぜ自分たちが尋問されているのか聞いても教えてくれないので、少しずつイライラしていく様子もリアルに描かれていました。
また、ワンシチュエーションだからこそ心理描写を細かい部分まで描かれていて感情移入できました。何とも言えない緊張感があって会話のテンポもよく飽きることなく楽しめました。
ただリアルすぎるが故に77分でも長く感じてしまうこともありました。何か大きな展開があるわけでもなくずっと同じ部屋で尋問が続いていくので、退屈に感じてしまう場面もありました。
移民問題の深刻さ
移住のために入国してきたディエゴとエレナ。
入国審査で係員に止められて色々と尋問されるのですが、徐々に2人の関係が明らかになっていきます。
まず、ディエゴとエレナが事実婚のパートナー関係であること、
ディエゴにはエレナと交際している期間と同じタイミングで別の交際相手がいたこと。
そして係員が止めていたのは、エレナが抽選で移民ビザに当選しているのでディエゴが移民ビザ目当てで一緒にいるのではないかと疑っていたからでした。
本作はトランプ政権下の移民政策をテーマにした内容となっています。移民に対して厳しい取り締まりと制限を設ける方向に舵を切っているトランプ政権を反映した物語となっていました。
移民問題について改めて考えさせられる作品でした。
私たち日本人とアメリカやヨーロッパなどに住んでいる人では移民についての捉え方や深刻さも違うんだろうなーと思います。
日本のような島国と国境が陸続きのヨーロッパでは移民や難民の問題も変わってきますよね。
まとめ
この映画は監督の実体験に基づいているそうで驚きました。全く映画の内容と同じではないと思うのですが、似たような経験をしたと思うと怖いですよね。。
低予算で作られているのに映画の魅力を最大限に引き出す作りになっていると思いました。
私はまだ入国審査の経験がないので実感が湧かないのですが、何事もなく入国できることを願うばかりです。
最後までご覧いただきありがとうございます!
映画感想文『グレイテスト・ショーマン』最高のエンターテインメントショー
こんにちは!
今回は映画『グレイテスト・ショーマン』の感想を書いていきます。
実在した興行師PT.バーナムの半生を基にして作られたミュージカル映画です。
2017年に公開され、日本では2018年に公開されました。
PT.バーナム演じるのはヒュー・ジャックマンです。
彼は「X-MEN」のウルヴァリン役やミュージカル映画の「レ・ミゼラブル」など、様々な映画に出演しているオーストラリア出身の俳優です。
公開当初から世界中で話題になっていましたが、恥ずかしながら一度も観たことがありませんでした。ようやく観ることができたのですが、なんでもっと早く観なかったんだろうとすごく後悔しています。

あらすじ
主人公のP.T.バーナムは<ショービジネス>の概念を生み出した男。誰もが“オンリーワンになれる場所”をエンターテインメントの世界に作り出し、人々の人生を勇気と希望で照らした実在の人物だ。そんなバーナムを支えたのは、どんな時も彼の味方であり続けた幼なじみの妻チャリティ。彼女の愛を心の糧に、仲間たちの友情を原動力に、バ ーナムはショーの成功に向かって、ひたむきに歩む。
予告編
映画情報
タイトル:『グレイテスト・ショーマン』(原題:The Greatest Showman)
監督:マイケル・グレイシー
出演:ヒュー・ジャックマン、ザック・エフロン、ミシェル・ウィリアムズ、レベッカ・ファーガソン、ゼンデイヤ、キアラ・セトル、ポール・スパークス
公開日:2018年2月16日
上映時間:105分
配給:20世紀フォックス映画
感想
誰もが輝くことができる舞台
この映画を観て強く感じたのは「多様性」が大きなテーマとしてあることでした。
外見、性別、人種、それらを世間とは違う「異端者」として扱うのではなく、「個性」としてお互いを尊重しながら同じ舞台に立ち、活躍している姿にはとても感動しました。
全身タトゥーの男性、髭を生やしている女性、小人症の青年など、世間から笑いものにされてきた人たちがサーカスの舞台で素晴らしいパフォーマンスで観客の心を掴み、一体感のあるシーンには心が震えました。
除け者にされてきた人を集めてサーカスをしようとすることに、「見せ物小屋だ」と思われてしまい、多くの人々は批判的で暴動が起きてしまうこともありましたが、PT.バーナムの人々を惹きつけるカリスマ性にはびっくりしました。
正直、観ていた私も同じように感じてしまったところがありました。
ですが、PT.バーナムのリーダーシップ、周囲を巻き込み魅了する力に圧倒されました。
外見や性格が少し人と違うことを恥じることなく、前向きに生きていこうと思える作品になっています。
この映画で一番伝えたいことはそういうことなんだと強く感じました。
夢に向かってひたむきに突き進む姿
PT.バーナムは小さいころから貧しいながらも令嬢と結婚しました。決して裕福ではない環境から、夢に向かって少しずつ一歩一歩進んでいくPT.バーナムの姿には、「自分は何でもできる」と思わせてくれる自信と勇気を与えてくれました。
誰もが最初から上手くいく人生なんてない、
時には家族と衝突して、同じサーカスの仲間と揉めてしまうこともあるけれど。
それでもPT.バーナムは多くの困難を乗り越えて夢のために前に進んでいきます。
そんなバーナムの姿を見ていた「異端」とされていた人々にも影響を与えていきました。自分の居場所を見つけ自信を取り戻していく姿はとても感動しました。
ミュージカルが苦手な人でも楽しめる
もちろんミュージカル映画としても十分楽しめる作品となっています。ミュージカル映画はちょっと苦手だという人もいると思うんですけど、食わず嫌いせずに一度観てほしい!
まず何より音楽が素晴らしい。音楽に合わせてダンスを踊るシーンはこちらもノリノリでテンションが上がります。
映画の冒頭から引き込まれて、最後までノンストップで観てしまいました。
特にバーのシーンはテンポも良く好きなところの1つです!自然と体が動いてしまいました。
ミュージカル映画でもありアクション映画でもある、そんな気にさせてくれました。
アクロバットなサーカスと音楽を組み合わせた、新しいミュージカル映画を見ることができました。
まとめ
「グレイテスト・ショーマン」はただのミュージカル映画、エンターテインメントショー映画ではありませんでした。
ミュージカル映画が好きな人も嫌い人も全員観るべき映画です!
「自分らしさ」を見失っている人、元気をもらいたい人にオススメです!
最後までご覧いただきありがとうございます!
映画感想文『パーフェクトブルー』(ネタバレなし) 現実と妄想が交差する恐怖
こんにちは!
今回は映画『パーフェクトブルー』の感想を書いていきます。
Netflixで何回もサムネを見かけて気になってました!
あらすじを見ただけだとサスペンスとかミステリーなのかな?って思ってたんですけど、実際に見てみるとまあこれが中々狂ってる映画でした...
今敏監督のデビュー作。
1997年のアニメなのでアニメーションは今ほど綺麗とは言えないのですが、それがまた良い味を出していてさらに恐怖心を煽っていたと思います。

あらすじ
人気絶頂のアイドルグループを突如脱退し女優への転身をはかった霧越未麻。ところが、彼女の思惑とは裏腹に過激なグラビアやTVドラマへの仕事が舞い込んでくる。周囲の急激な変化に困惑する未麻。そんな折り、彼女の仕事の関係者が犠牲者となった殺人事件が多発する。そして、ファンからは「裏切り者」のメッセージが。追い詰められた彼女の前に今度は“もうひとりの未麻”が現れる。自分は狂ってしまったのか?これは夢なのだろうか?連続殺人犯は自分なのか?次第に現実と虚構の区別がつかなくなっていく未麻。果たして彼女の見た“もう一人の自分”の正体とは一体…。
予告編
映画情報
タイトル:『パーフェクトブルー』
監督:今敏
出演:岩男潤子、松本梨香、辻親八、大倉正章、古川恵実子、新山志保、秋元羊介
公開日:1998年2月28日
上映時間:81分
配給:レックスエンタテインメント
感想
よくある芸能界の物語ではなかった
人気絶頂のアイドルグループ「CHAM!」のメンバーとしてアイドル活動を行なっていた未麻がグループを脱退して女優に転身することを宣言するところから物語は始まります。セリフは一言だけの役だったりと、決して順風満帆とは言えない女優人生のスタートでやっぱり芸能界は厳しいなぁ〜くらいに見ていたんだけど、所々怪しい男が出てきたりなんか不穏な空気が流れていてなんか気持ち悪く感じていたんですよね。
レイプシーンやヘアヌードの撮影など、どんどん過激路線になっていくのも妙にリアルに感じた。本来自分がやりたいこととはかけ離れているけど売れるためにはしょうがないと割り切ってやるところは正直辛かった。
現実の芸能界でも起こっていることなんでしょうね。もちろんやりたくてやってる人もいると思いますけどね。
芸能界怖い....
1997年の作品だけどネットと現実の関係を既に描いていて驚いた。ファンが描いている理想の未麻になってくれないと暴走する感じがすごいリアルだった。
本当の自分が分からなくなる「恐怖」
「現実」「ドラマの撮影」「未麻の妄想」
今流れているシーンが何なのか観ているこちらも分からなくなっていき、すごい不思議で奇妙な体験で怖かった。
これはドラマの撮影なのか妄想なのか、本当に分からなくなる時が何度もありました。そう思わせる編集と演出がすごかった。
未麻だけじゃなく鑑賞しているこちらも何が本当なのか混乱して狂っていく恐怖。今まで味わったことない感覚でした。
ラストシーンはすごいゾクっとした。結末は色々と解釈できて面白い。
今敏監督のデビュー作ってセンスやばすぎでしょ。。
まとめ
トラウマになってしまうくらいの恐怖や気味悪さがあったけど、ぜひ観てほしい。
ただのサイコスリラーではないあの独特な世界観、恐怖心を煽る演出は素晴らしかったです。すごい評価が高い理由が分かりました。
めっちゃ好きな作品になりました〜!
みなさん観る時は心身ともに元気な時に!!
映画感想文『スーパーマン(2025)』(ネタバレなし) みんな好きになるヒーロー
こんにちは!
話題の映画『スーパーマン』観てきました!!
新しいDCユニバース(DCU)の第1作『スーパーマン』はジェームズ・ガンが監督と脚本を務めています。
「スーパーマン」シリーズは何度も映画化されていますが、これまで一度も観たことがなかったので少し不安だったのですが...
いや〜、めっちゃ最高でした!
それでは感想をまとめていきます!

あらすじ
大手メディア「デイリー・プラネット」で平凡に働くクラーク・ケント、彼の本当の正体は人々を守るヒーロー「スーパーマン」。 子どもも大人も、愛する地球で生きるすべての人を守り救うため、日々戦うスーパーマンは、誰からも愛される存在。 そんな中、彼を地球の脅威とみなし暗躍する、最強の頭脳を持つ宿敵=天才科学者して大富豪、レックス・ルーサーの世界を巻き込む綿密な計画が動き出す―
予告編
映画情報
タイトル:『スーパーマン』
監督・脚本:ジェームズ・ガン
出演:デヴィッド・コレンスウェット、レイチェル・ブロスナハン、ニコラス・ホルト、イザベラ・メルセード、ネイサン・フィリオン、エディ・ガテギ、サラ・サンパイオ
公開日:2025年7月11日
上映時間:129分
配給:ワーナー・ブラザース映画
感想
新生「スーパーマン」の誕生
2025年新たに誕生した「スーパーマン」
人々を守るヒーロー。とにかく優しい。
あそこまで人間らしさが出てるヒーローだと嫌いになれる人はいないんじゃないですかね。
ヒーローはとにかく強くて誰にも負けないイメージがあるけど、あることがきっかけで多くの人から非難されてしまう。そこは今の時代と通ずるものがあってめっちゃ感情移入してしまった。
無関係の市民は絶対に傷つけない強い意志が感じられて、これぞ王道ヒーローって感じでしたね。
現代のテーマを盛り込んだストーリー
「今」の時代だからこそ描くことができる政治的問題、SNSを利用したストーリーは共感、考えさせられる内容となっていました。
敵側でいつも自撮りを撮っている女性がいたり、物語の核となる部分は政治が絡んでいたり。
ヒーロー映画として大事なアクションや「悪」に立ち向かっていく様子、キャラクター同士の関係なども描きつつ、そういった現代っぽい内容もあり誰でも楽しめる作品になっていました。
クリプトが最強すぎる!!
スーパーマンの相棒の犬、クリプトが最高でした。めっちゃ可愛くているだけで癒されるし、何より強すぎました。
スーパードッグ...
多分、どのキャラクターよりも人気あるんじゃないかな。笑
今後、スーパーマンの続編が出るとしたらクリプトは引き続き登場してほしいですね。
最後に
初めて「スーパーマン」シリーズの映画を鑑賞しました。正義のヒーローとして人々を守りながらも、ヒーローとしての生き方に苦悩、葛藤もあり多くの見応えがありました。
これからのDCUにも期待することができる1作となっていました。
ありがとうございました!